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非破壊検査装置とは

非破壊検査装置の概説や、非破壊検査の目的や種類についての解説

アイビット

WHAT IS X-RAY INSPECTION SYSTEM?「非破壊検査装置」とは

「非破壊検査装置」とは、X線、超音波、磁気などの性質を応用し、検査対象となるものを破壊したり形状や機能を損なうことなく、内部や表面の欠陥の有無や劣化などを調査するための装置です。「非破壊検査装置」を用いることで、ほとんどリアルタイムで内部の状況を解析・検査することができます。
検査によって対象物の内部や表面にある傷や不良、クラック、ボイド (気泡) などの有無を検出することで、製品の信頼性や保証を担保し、確実な品質管理を行うことができます。
検査の手法は多岐にわたり、検査対象の特性や検査目的、製造物の材質などに応じて適切な手法を組み合わせる必要があります。

「非破壊検査装置」とは

DIFFERENCE BETWEEN A "SCRATCH" AND A "WOUND"「きず」と「傷」の違い

「非破壊検査装置」とは、X線、超音波、磁気などの性質を応用し、検査対象となるものを破壊したり形状や機能を損なうことなく、内部や表面の欠陥の有無や劣化などを調査するための装置です。「非破壊検査装置」を用いることで、ほとんどリアルタイムで内部の状況を解析・検査することができます。
検査によって対象物の内部や表面にある傷や不良、クラック、ボイド (気泡) などの有無を検出することで、製品の信頼性や保証を担保し、確実な品質管理を行うことができます。
検査の手法は多岐にわたり、検査対象の特性や検査目的、製造物の材質などに応じて適切な手法を組み合わせる必要があります。

「きず」と「傷」の違い

PURPOSE OF NON-DESTRUCTIVE TESTING「非破壊検査装置」による非破壊検査の目的

「非破壊検査装置」による非破壊検査は、次の3つを目的としています。

①製品の信頼性の確保 「信頼性」とは、製品をある条件下で一定期間稼働させたとき、要求される性能を満たす性質を意味します。この数値は「信頼度」と呼ばれ、故障率などをベースに評価され、製品の故障を推測する指標として機能します。
「非破壊検査装置」による検査は、「信頼性」を長期にわたり高水準で保ち、故障リスクを最小限にすることに寄与します。

②コスト低減 製造業の工場設備においては、故障につながる要因を検出するため、「非破壊検査装置」を用いた点検が活用されています。
高温・高圧下といったタフな環境で稼働する設備は、経年劣化による不良品の増加や、設備の故障による生産停止といったリスクと隣り合わせです。
そのため「非破壊検査装置」を用いた点検により、設備の不備や故障の前兆に対応できることで、人的・物的コストの低減につなげることができます。

③製造技術の改良 「非破壊検査装置」を用いた点検により、製品のきず・割れを検出することで、不良率を下げることができます。
不具合の原因を調査し製造工程にフィードバックすることで、製造技術の改良や、より質の高い製品の製造に寄与します。

TYPES OF NON-DESTRUCTIVE TESTING「非破壊検査装置」を用いた非破壊検査の種類

「非破壊検査装置」を用いた非破壊検査の種類には、検査対象の特性や検査目的、製造物の材質などに応じたさまざまな手法があります。

①放射線透過試験 対象物に放射線を透過し、内部の状態を撮影像としてフィルムに現像することで、対象物内部のきずの状態や内部構造を調査する検査手法です。主要な検査方法として、X線コンピュータ断層撮影、ガンマ線、ミュオグラフィなどがあります。
溶接の溶け込み不足やブローホールなどの欠陥部分は、健全部に比べ放射線が透過しやすくなるため、フィルムにその輪郭が現像される仕組みです。
一方、材料の表面のきずの検出には不向きであるため、表面のきずの検出に強みを持つ磁気探傷検査などとの併用が望ましいです。

②超音波深傷試験 溶接部、鍛造品などの内部きずに対し、高い検出精度を誇る検査手法です。
超音波の進行方向に垂直な面状きずが検出しやすい一方、球状きずの検出は不得手です。また、粗粒材(オーステナイト系鋼、鋳造品)および、鉛には適用困難です。

③電磁誘導深傷試験 「渦電流試験」や「渦電流探傷試験」などとも呼ばれ、電磁誘導によって起きる電流(渦電流)を利用した試験法として、電気を流す材質の検査にのみ用いられる検査手法です。
また、導電率の違いにより渦電流の流れやすさが変化することを利用し、金属の種類や成分の変化、寸法、塗膜、腐食状況の測定など幅広い目的で使用されます。ただし、性質上不導体や内部傷の検査および、形状が複雑なものの検査には向きません。

④磁粉探傷試験 「磁気探傷試験」とも呼ばれ、磁性金属の磁気の変化から、表面および表面直下のきずの欠陥を検出することができる検出手法です。
表面欠陥の検出方法として高い感度を誇り、肉眼による直接観察が可能なため、古くから広く使われている手法です。一方、性質上オーステナイト系ステンレス鋼のような非磁性料には適しません。

⑤浸透探傷試験 材料表面を浸透液で濡らして余剰液を拭き取って除去し、白い眼蔵粉末を吹き付け、毛細血管を利用してきずに浸透した浸透液を吸い出すことによって、表面きずを肉眼で観察できる形にする検出手法です。
材料の表面の粗さが検査精度に影響を与えるため、表面の粗い素材や発泡剤などの多孔質な素材の検査には適しません。